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自業自得 2

浮島へは、すぐに着きました。エレベーターの扉が開くと、左手にお座りしているキロと杏ちゃんが見えました。




…東次に相談する前に、挨拶しとくか。




キロの前にしゃがんで、声をかけました。

私 [キロ、こんにちは!昼間に浮島に来るのって、珍しいよねえ。ちょっと東次に相談があってね。お話済んだら、また来るけど、……どうして…どうして




…目が無いの?]




凛とした光が宿るはずのキロの目は、もやがかかったように霞んで見えないのです。体中を悪寒が駆け抜けました。




キロだけではありません。隣にちょこんと座っている杏もまた、同じように目だけ見えないのです。




ちがうちがうちがうちがうちがう!!!




こんな事あるもんか!一ヶ月以上付き合っているキロと杏だぞ!?よく見るんだ…。集中すれば、ちゃんと…見え…




ません。




それどころか集中すればするほど、純白のはずの2頭の体に、時折ノイズのように黒い獣の影が重なるのです。




長い間、動けずにいる私に飽きたのか、杏はいつものように遊び始めました。ジャンプしたり、自分の尻尾にじゃれたり。




ほら、いつもと同じ杏ちゃんだよ。手を伸ばして、触ろうよ。抱っこしようよ。そうすれば、きっと嫌な感じも消えちゃうよ。




…そうそう。杏ちゃん、こっちへおいで。可愛いお顔を、よく見せ…

ぐちゃ




手を伸ばした先で、いきなり杏が潰れました。小さな体から、血とか…いろいろなものが出て…。私の思考は、半停止状態。




杏の体を潰したのは、白く太い獣の後足でした。この足は、恐らくキロ。




…どうしたの?きろ…きろ…おかしいよ。こわいよ。




恐る恐る、隣に座っているはずのキロの方に顔を向けると、そこには不思議な光景がありました。




目が霞んでいるキロが、大きく口を開けて天を仰いでいます。その喉元に喰らいついているのは




いつもの精悍な顔つきのキロでした。先ほど杏を踏み潰した後足は、この精悍な方のキロのものだったのです。




うなり声を上げながら、一際強い力で噛むと、様子のおかしいキロは消えてしまいました。




………なに…これ。…とにかく、東次に…!




いつも東次がいる方向を見ると、こちらへ歩いてくる東次が見えました。目は白目で、口はだらしなく開いています。両手は何かを探すように空中を彷徨い、ズルズルと足を引きずりながら。




……ゾンビ…。




キロと杏だけでなく、東次もおかしくなってしまったようです。何もできず、ただゾンビのように歩いてくる東次を見ていると、もう一つ足音があるのに気付きました。




音のする方を見ると、姫さまが、こちらに向って歩いてくるのです。その動きは…やはりゾンビのよう。




もういいよ。ねえ、目開けちゃおうよ。現実に戻ろうよ、ねえ…。




全て放棄して、目を開こうとしたとき、ゆっくりと近づいてきていた東次が、すぐそばにいました。私は動く事も、瞬きもできませんでした。




[ああぁあぁぁああ…]と、声にならない声をあげて、覆いかぶさろうとするゾンビのような東次。




もうダメだ!と思った次の瞬間…

ドスッ!




鈍い音がして、東次の胸の中心辺りから、先の尖った鉄の棒が生えました。それと同時に大きくのけぞって天を仰ぐ東次。




胸から生えた…というより、後方から突き刺さった鉄の棒は、東次の体を引き裂きながら上方向へ移動し、首筋辺りで外へ抜けました。




断末魔の悲鳴を上げながら、消え去るゾンビ東次。その後ろにいたのは、お坊様が持つような錫杖を構えた、いつもの東次でした。




…よかった。ちゃんとした東次がいた。ホントに良かった!…じゃあ、姫さまは?




そう。もう一人、ゾンビのようになっていた姫さま。そちらに顔を向けると、姫さまもかなり近くまで来ていました。




と、ずるずる歩く姫の右上の方に、なにか黒っぽい塊のようなものが見えました。よく見てみると、それは巨大化した、お供の蛇さんでした。




背後から音も無く近づき、そして、姫さまの首に喰らいついたのです。悲鳴をあげながら消える、ゾンビのような姫さま。その遥か後方には、エマの入った箱の隣に座る、いつもの姫さまがいました。




これで、浮島に現れた偽者たちは全て消えました。ホッと安堵していると、お供の蛇さんの顔がすぐ目の前に現れたのです。

蛇 [馬鹿者めが!!]

私 [!?]

一言残して、姫さまの方へ戻る蛇さん。




ちょ…。信じらんなーい!そりゃ、お供の蛇さんに好かれてないのは気付いてたけどさ!馬鹿って何よ、馬鹿って!!




ムカムカしながら、東次に話しかけました。

私 [ねえ、東次!あれは、一体なんだったの!?]

東 [お前が呼び寄せたんだろうが!話は後だ!先に、下のヤツをどうにかして来い!]

私 [呼んだ?私が!?あんなヤツら、知らな…]

東 [つべこべ言わずに、早く行け!!!]

私 [は、はひい!!]




お、怒ってる!東次が怒ってるうう!!!




何が何やら全くわからないまま、エレベーターに転がりこみました。







桜が咲きましたね~♪

春、大好きです!

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ゆるゆるっとヒーラーを目指しています(多分)。ただ今、順調に迷走中。

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